パソコンの故障以来、バルセロナ旅行の写真をアップできてなかったので、ひとまずそこに戻ります。
ガウディの作品群として超!有名どころといえばサグラダファミリアに、グエル公園でしょう。
でも、このカザ・バッリョも忘れてはいけません!!
というかcoccolobluは現地に行くまでその存在すら知りませんでしたが(汗)
カザ・バッリョと読むのはカタルーニャ方言だそうで、スペイン語ではカーサ・バトリョかな?
そうそう、スペインも方言がきついらしく、バルセロナがあるカタルーニャ方言はもうまったく別の言語と言ってもいいくらい、みたい。
レストランのメニューも、スペイン語とカタルーニャ方言とが併記されたりしてました。
メトロで最寄り駅まで行って、どの出口から出るのが一番近いのかなーと思い、駅の清掃していたおじさんに「カーサ・バトリョに行くにはどの出口?」と聞いたところ、「知らない」と言われてしまいました。
・・・たぶんあれ、カタルーニャ方言じゃなかったから意味が通じてなかったとかそういうオチなのかも。(ちなみにこちらの片言スペイン語は、超絶イタリア訛りですしw)
で、そこから一番近い出口から適当に出たら、ありました、目の前に(爆)
あんまり目の前にあったので、大笑い。
このカザ・バッリョは、入場料がとってもお高い!確か16ユーロくらいしました。
イタリア人は金額聞いただけでびっくりして「高いなー!」とずっと繰り返してましたが、後で館内の説明を聞いて納得。
この建物は個人資産になってるそうで、国とか市に保護されたものではないんだそうです。
なので、あくまで個人資産の中で、修繕とか保護をしていかなきゃいけないんですね。
純粋に、入場料とかグッツ販売とかの収入だけで維持された建物だったんです。
有り難いことに、ここの音声ガイドは日本語(イタリア語も)があります。
音声ガイド、絶対借りるべし!
説明を聞きながら見た方が面白い建物です。
さて、気になる16ユーロ(くらいだった、確か)の価値はあるのかというと、「あるなんて、もんじゃなーい!!!」
ガウディの作品群の中で一番好きだったかも。いや、サグラダファミリアも良かったから甲乙つけ難いけど。
あんまり感動して、思いっきりcoccolobluのツボだったので興奮しまくってしまって、写真も撮りまくりましたので、ゆっくりアップしていきます。
この建物は、バッリョさんが個人的に、ガウディに依頼して作らせたもの。
一軒家ではなく、マンションです。
なので、美術館部分以外の階では普通にまだ暮らしている人がいる模様。
ガウディの興味とこだわりがぎっしり詰まったものすごいマンション。
パッと建物の中を見ると本当によくわかるんですが、ジュール・ベルヌの「海底二万マイル」に強い影響を受け、その作品世界を造りだそうとしたようです。
・・・ハイ、coccolobluはジュール・ベルヌの大ファンですw 思いっきりツボです。
個人的好みを言わせてもらうと、小説としてのおもしろさは「地底旅行」や「80日間世界一周」の方がずっと秀逸だと思っていますが、こうやって立体にした時の面白さは、やはり神秘的な海底の方があるのかな。
そんなわけで、マンション全体が海の底のような、不思議なわくわく感に満ちているカザ・バッリョ。
作り付けの暖炉やランプなども、すべてガウディ・デザインというこだわりです。
きっとガウディって、少年のような人だったんだろうなぁ。
音声ガイドによると、快適に過ごすための換気システムや、様々な工夫がされているらしいこの家。
そして、この居間は外から「隠す」のではなく「見られる」ライフスタイルの提案でもあった模様。
あえて大きく広くとった窓には、そんな意図もあったわけですね。
詳しい説明は専門の方に任せるとして個人的感想を書くと、やはりこうやって見ていくとガウディの特徴は生物的な曲線だなと感じます。
海の波、太陽の光、植物、古代生物、海の底の見知らぬ生き物たち、私たちがまだ見たこともないような新しい命の形。
そしてまた、命とは不確定な偶然の産物ではなく、とてもシステマチックに機能するものだという、驚き。
無機的なようでいて、有機的なもの。
規則的なようでいて、実はとてもダイナミックなもの。
このカザ・バッリョではその上に更に、海底二万マイルに代表されるような「ストーリー性」も感じることができます。
サグラダファミリアにおいては、ストーリー性はキリスト教(聖書)が担っていたのですが、宗教というのはやはりあまりにもテーマが大きいし、教会の思惑も絡んできて純粋に娯楽として楽しめるものではない。
それに、キリスト教が絡んでくるとストーリー性は神聖さにすり替わってしまう所があります。
どちらが良いという話ではありませんが、カザ・バッリョでは趣味のレベルにまでテーマを絞り込んだことによって、「ストーリー性」がよりわかりやすく、より娯楽的に結実したように思います。
それが、家を見て回る私たちを無性にワクワクさせる一因でしょう。
彼が家という器をどのように捉えていたのか、が非常によくわかる作品です。
一つの建築の中にこれだけの要素を詰め込むガウディ。
すごい、の一言に尽きます。
写真がいっぱいあるので、後半はまた今度。
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castoro1tai (木曜日, 09 2月 2012 16:02)
もしやここは、…入場料がめっちゃくちゃ高くて、2年前に私が避けて入らなかった所ですね…。
次の機会があったら、必ず入ります〜w
スペインもいいですよね。暮らしてみたい国です。
coccoloblu (金曜日, 10 2月 2012 01:52)
castoro1taiさん
うわーもったいない!!次回は是非入ってみてください、オススメです☆
確かにイタリアの美術館に慣れてると「高い!」と思うのですが、日本の展覧会とかだと1600円ってまぁあるよなぁと思ってみたり。
イタリア人は未だに「あそこは高かった」を繰り返してますけどねww
スペインも見所満載ですね!