アグリツーリズモに宿泊を決める前に、考えること。

絶景プール!続きを読むをクリック。
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今回の夏の旅行前、coccolobluはものすごーく疲労しきっておりました。

寝ても寝ても疲れが取れないような状態で、体動かすのもしんどい・・・。

ひょっとして夏バテだったのかな?

 

そんなわけで私の旅の希望は

1.山方面の自然の中。暑いし、この時期は人が多すぎるから海は絶対嫌!

2.プール付き

3.朝食、夕食付きの宿に泊まる(宿から動かなくても平気!)

4.できればアグリツーリズモというものに泊まってみたいなー。

5.とにかく、できるだけ安く!!

 

ということでした。

 

そんな私の希望を叶えるべく、向かったのはトスカーナのお隣、ウンブリア州。

日本にはあまり馴染みのない州ですが、素敵な町が多く、山や自然が沢山あって、私の大好きな州です。

すぐお隣なのに、トスカーナよりも値段が安いというのもポイント。

 

最初の4泊は、前回紹介した羊さんたちのいるアグリツーリズモにお世話になりました。

 

よく見えないけど、サルデーニャ州の旗が掲げられてます。
よく見えないけど、サルデーニャ州の旗が掲げられてます。

アグリツーリズモ、通称アグリは、農家が経営する宿です。

近年、この農家に泊まるという考え方が、人気を呼んでいます。

 

私はアグリでランチや夕食を食べたり、アグリ施設を半日借りてイベントをしたりということは何度か経験あるんですが、ちゃんと宿泊するのは今回が初めて。

どんな具合なのかなと興味がありました。

 

で、一つ結論。

それは、日本のお客様向けではない、ということです。

 

(もちろんそれぞれの宿に個性があるし、私の少ない経験の中から結論を出すのは早すぎるというのはわかっているので、これから書くことは参考までにとどめてくださいね。)

 

 

理由の一つ目は、そもそも彼らはホテル経営者である前に、農家の人であるということ。

意識の優先順位が違います。

ホスピタリティという面では、満点とは言えない、というのが正直な感想です。

 

イタリア語では素朴な人のことを「semplice(シンプルな)」人と形容したりします。

それはもちろん、褒め言葉としても使える良い言葉です。

でも農家の人のsemplice具合は、時に話し方が率直すぎたり、冷たく感じられたり、あるいは過干渉になりすぎたりと、宿泊者との距離の取り方があまりうまくない場合が多い・・・ように感じます。

 

なんていうのかなー、宿泊者に気持ちよく過ごしてもらうことが一番、気持ちよく過ごして欲しい、という気持ちに欠けるというか。

 

これが宿と宿泊者の関係でなく、たとえば友達として出会ったのだとしたらもっとうまくいくこともあると思うのです。

でも、宿泊者が田舎の宿に泊まる時に求めているリラックスには、友達とか知り合いというのとは少し違った種類のホスピタリティが必要だと私は思っています。

 

それは、あくまで宿と客として冷たく接するべき、という意味ではないですよ。

家族の一員のように迎え入れてくれる温かさが魅力のホテルは沢山あります。

でもベースの部分に「お客様に気持ちよくバカンスを過ごしてもらおう」「リラックスしてもらおう」という気持ちがあるとないとでは、同じ「友達のよう」な関係でも、サービスの質が大きく違ってくるように思います。

 

 

こちらが母屋。天気良すぎて光りが飛んでしまってますねー。
こちらが母屋。天気良すぎて光りが飛んでしまってますねー。

理由の二つ目は、特に都会に慣れた日本人には向かないな、と思ったこと。

 

田舎ではどうしようもないことなんですが、動物がいる=ニオイやハエからは逃れられない、ということです。

これはアグリだけでなく田舎では本当にどうしようもないことなんですが、酪農なんかも営んでいる農家だとその特徴は特に顕著です。

ハエ、と一言に言っても、その量はハンパではありません。

馬や牛、羊なんかいたもんにゃあ、そりゃあもう!!

 

もちろん動物たちの小屋と母屋とは少し離れているのが普通ですから、寝室の中にまでハエが入ってくるなんてことはないんだけれど、それでもテラスで食事を取ろうとしたりすると、すぐにハエがまとわりついてきます。

 

イタリア人やヨーロッパの人はハエにもある程度慣れてしまっていて、どうとも思わず平気で食事ができますが、日本人でハエに慣れてるという人は少ないですよね。

5~6匹もテーブルにハエが飛び回っていたら、不快に思う人も多いんではないでしょうか。

 

丁寧な仕事をしている農家では動物の糞の掃除もこまめにしていますが、動物たちの通り道にはひっきりなしに「落とし物」が落とされていきます。

で、その落とし物にやってくるハエや小バエの量たるや・・・うぐ。

都会育ちのcoccolobluは、仕方ないことだとわかっていてもやはりその大群の中で平気な顔はしてられません。

 

夏の田舎では、虫や動物たちのニオイについては本当に当たり前なこと。

大騒ぎするようなことではありませんが、写真からは伝わってこない情報だけに、あえて書いてみました。

 

 

最後に、日本のお客様向きでない三つ目の理由は、車がないと辿り着けない場所にある、ということ。

 

日本のお客様で国際免許を持ってる方は、よく「いざとなったらレンタカー借りるから」と仰います。

でも、声を大にして言いますが、イタリア旅行でレンタカーで運転するのは、絶対にオススメしません!!!

 

そもそも日本とは車線が逆ですから、特に十字路で曲がる時なんかに大きく戸惑うはずですし、イタリア人はそんな戸惑っている旅行者に甘くはありません。

平気でプープー、クラクションを鳴らしてくるし、周りの運転は(日本に比べればずっと)荒いし、その環境で平静を保って冷静に運転できる保証はどこにもありません。

 

それに、イタリアの道路標識も、もちろんわからないまま運転するということですよね。

どこが駐車禁止なのか、どこが一方通行なのか、というのもわからないハズです。

違反切符を取られたりしたら・・・面倒なことになるのは必至。

 

違反くらいならまだマシ。

もし事故ってしまったら??

怪我をしてしまったら??

イタリアの警察、イタリアの病院、もちろん英語も日本語も通じない環境で、最善の解決方法を見つけることはとても困難です。

 

更に言うと、アグリは大体田舎の中でも、超特急の田舎にあります(笑)

 

私が知っているアグリのうち、三軒のアグリは細い砂利道でデコボコの、かなりの急斜面を上り下りしなければ辿り着けません。

中には「これ、ジープじゃないと無理じゃ?」というようなものも。

夜には真っ暗になるそんな道を、慣れないレンタカーで走る・・・考えただけでオソロシイ。

 

そんなわけで、「これは日本のお客様向きではないなー」と考えるに至ったわけです、はい。

 

 

・・・ありゃりゃ、アグリに泊まってみて「ここは良いなー」と思った点についても書くつもりだったんですが、すっかり長くなっちゃったのでそれはまた次回!

もちろんアグリにはアグリの魅力が沢山あります!!!

私は別にアグリが嫌いなわけじゃないし、アグリ批判をする気はないので、そこんとこ、勘違いしないでくださいね~。

 

 

※追記

記事をアップしてから思い出したんですが、一つ書き忘れたことがあった。

それは、彼らは「農家であること」に誇りを持ってるということです。

 

最近はアグリツーリズモという宿泊形態が流行だからと、もともとは農家でもなかったのに「農家風」宿を作る人も多くいるそうです。

アグリとして申請を出すには、そこで作っている農業製品や酪農製品がなければなりません。

で、ちょこちょこっと自家製品を作って、馬とかを飼って、「宿」であることに重点を置いたアグリを作る。

でもそういうアグリは、本物の農家からは軽蔑されている印象を受けます。

 

セレブなアグリというのもあるそうです。

広大な土地があって、調度品も美しく、こちらも「セレブに宿泊すること」に重点を置く印象。

きっとこういう場所なら、私が上に書いたような「日本のお客様向きでない」と思う要素は解消されてるのかもしれません。

 

ただし、アグリとはそもそもの発端はセレブなものではありません。

そもそもは、素朴な、農家なんです。

日本のガイドなんかを見ると「アグリでセレブ体験!」なんて書かれていたりするけれど、それはもともとの考え方が少し、違うと思う。

かくいう私もかつては、アグリってセレブな宿なんでしょ、お高いんでしょ、と思ってました。

でもイタリア人に言わせれば、アグリが高いなんておかしい!のだと。

 

良いとか悪いとか言ってるわけじゃありません。

ただ、 この「本物の農家が営むアグリ」と「セレブなアグリ」とは別種類のものだ、と思った方がいいようです。

 

私が今回紹介したのは、前者です。

後者については(貧乏人ゆえ・笑)宿泊経験がありませんので、いつか出世して(いつだよ!)機会があったら、ということで。

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    sarah (Sunday, 04 February 2018 02:15)

    率直なご意見と詳しい情報を知ることができました。ますます行きたくなりました。ありがとうございました。