伊勢神宮のことを親しみを込めてお伊勢さんと呼ぶと、ちょっと粋な感じがするのはどうしてでしょうねぇ。
東海道中膝栗毛を思い出すからかな?
どうも、日本滞在満喫中のcoccolobluです。
今後のイタリア生活をより充実したものにすべく日本で買い物に走り回ったり、友達に会ったり、予想より毎日パタパタしております。
今回の日本滞在は、日本で寂しい思いをしているであろう母と過ごす、というのも大きなテーマだったので、母と二人で「カキ食べ放題&伊勢神宮両参りツアー」なるバスツアーに参加してきました。
coccolobluは普段から旅がとても多い、旅人なのですが、こういうキッチリ予定が組まれたツアーに参加することは、ほぼありません。
しかもバス。
自分一人だったら乗らないだろうけど、足腰が悪い母と行くには、とっても楽だし楽しいです。
バスに乗りさえすれば、何も心配しなくても連れて行ってもらえるんだもの。楽ちん~♪
きっと若い女性なんて私くらいだろうなーと思ってたら、意外や意外に若い人も多く、食事で同席になった女の子なんて有名雑誌の現役モデルだったりして、かなりびっくり。
あ、足ながー!!背、たかーーー!!
食事は四人一組の席だったんだけど、なんと私の座った場所は我が母以外全員20代w
他の席に比べて圧倒的に平均年齢低い!
ひょっとしてバスツアーって、若い人にも人気なんですかね?
メインイベントは、ランチの焼き牡蠣食べ放題。
焼き牡蠣の他にもカキフライやカキの炊き込みご飯、カキの味噌汁なんかがたっぷりついて、飲み物は「持参推奨、持ち込みOK」という、海辺の気さくな場所。
coccolobluは牡蠣がねー、大好きです。大好物です。
特に、生が。
その昔、生ガキが安かったので大喜びで食べ過ぎて、食中毒になったこともあるのですが、やめられません。
(あの時は一晩中トイレの中で激しい闘いが繰り広げられ、大変だった。。。牡蠣は当たると、ものすごい。)
あれだけツライ思いをしてもまだ好きなんだから、1kgくらいは食べてやろうと意気込んで今回のバスツアーに参加したわけですが。
でもね、どんなに好きでも、もう牡蠣の食べ放題はやめようと思う。
「飲み物持ち込みOK」と言われたので優雅に白ワインなんか持ち込んだcoccolobluですが、甘かった。
まだまだ私、牡蠣の真の恐ろしさを知らなかった。
牡蠣ランチはそんな優雅さからはかけ離れた、そりゃあもう大変な場所だったのでした。
あれはもう、「戦場」としか言いようがない。食堂というか、戦地。
時々「バンっ」と大きな音で貝が火山のごとく噴火し、熱々の汁が周囲に飛び散って火傷する人多数。
(うちの母も例に漏れず、牡蠣の攻撃を食らって顔面やけどしました。)
あちこちから「バンっバンっ!」「ぎゃぁぁぁぁ!!」「お、お母さん、しっかり(涙)!!」という音やら悲鳴やらがこだます食堂。
オイオイ、どこの紛争地帯だよ。
カキを食べるために集まった勇敢な戦士たちは、そんな牡蠣の攻撃を軽やかにかわしながら貝をこじ開け、食べて、焼いて、こじ開け・・・と忙しい忙しい。
こじ開けるのも、結構大変なの。固いの。しかも、焼きたてだから熱いの。
食べ終わる頃には、どんな強靱な戦士たちも、もう、ぐったり。
で、しかもね、またやっちゃったよ。ハイ、期待を裏切らないcoccolobluはまたしても大当たり。
えぇ、そうです、あれです。
食中毒、またやっちゃったんですね、あはははは!
食べ終わってから少ししたら、もう気持ち悪くて気持ち悪くて。
その後のツアーは、正直観光どころじゃない(笑)
母に心配を掛けてはならん!と気力で観光しましたが、視線は常にトイレを探してさまよってる感じww
「伊勢神宮は本当に神聖な空気が漂ってるねー。うわぁ立派な松だ。」とか言いながら、頭の中は荒れ狂うお腹のコトでいっぱいいっぱい。
神聖とか、マジでどうでもいい。トイレにこもりたい。できれば、洋式で。ウォシュレットが砂漠のオアシス。
42名もツアー参加者がいて、みんな同じもの食べてるのに、私一人だけ牡蠣との闘いがまだ終わってないってどういうことよ?
なぜ私だけ延長戦??
神聖な伊勢神宮内で、神からも仏からも、完全に見放された状態。
というか、お腹の中にタタリ神がいる。
たった一人で、タタリ神と戦ってる。逃げろ、ヤックル!
お賽銭とか投げながら、「どうか半径100m以内に洋式トイレがありますように」とか真剣に祈ってしまう。
たぶん私、牡蠣があんまり体に合ってないんだよね。
こんなに好きなのに片思いなんて切ないわー、と後日イタリア人と電話で話してたら、「あのねぇ、食べるのは構わないから3個か4個にしなさいよ。10個も20個も食べるから当たるんでしょっ」って。
ごもっともです、ハイ。
教訓、どんなに好きでも牡蠣はほどほどに。
そんな苦しく孤独な闘いをしていたという秘話はさておいて、伊勢神宮は素晴らしかったです。
特に内宮が。
なんというか、とってもハイカラですねー。
伊勢神宮と言えば、言わずとしれた神社の本宗。
天照大神をまつった、そりゃあもうパワーに溢れた場所です。
coccolobluは神道の考え方というか、神話とか、そういうものが大好きです。
イタリア人に宗教の話を尋ねられる時にも、仏教と合わせて必ず神道の話をすることにしています。(宗教ではない、とも伝えますけどね。)
イタリア人は日本の宗教=仏教だと考えていることが多いので、当然神社と仏閣の区別もついていません。
そういう人に神道について話すととても興味を持ってくれます。
イタリア人を神社に連れて行く機会がある時は、ちゃんとお参りの仕方も教えます。
鳥居の中央は歩いちゃダメとか、柄杓の正しい使い方、とか。
最近では日本人でも堂々と鳥居の真ん中を歩く人もいるので、ちょっと困りものですね。
真ん中は、神様がお通りになるところですよ~。
上の写真は五十鈴川。
かつては伊勢参りをする人達はこの川で禊ぎを行って、体を清めてからお参りをしたのだとか。
みんなが抱きつきに来ている立派な木があったけど、あれは何か特別な木だったりするのかしら?
内宮の前にはおかげ横町という通りがあって、まるで小さなテーマパークのようです。
江戸から明治の頃の古民家を移築・再現していて、お土産物屋さんや、レストラン、食べ歩きができるお店なんかがズラーっと並んでいるんです。
とっても楽しいですよ♪♪
食あたりで実は歩くのもやっとの状態だったcoccolobluですが、ちゃんとお目当ての「赤福」本店で好物の赤福を買い、姉から薦められたコロッケを食べ歩き、イタリアに送る絵ハガキを買ったりしたんだから・・・いやはや、精神力の勝利。
体調が悪い時は、寝るのが一番。
というわけで帰りのバスではひたすら眠り、なんとか無事に帰り着くことができました。
あぶなかったー。この歳で、遠足でバス酔いする小学生みたいなことになる所だった。
駅に着いてからもう一度トイレに駆け込み、長かったカキとの闘いも一応終了。
日頃から鍛えている私の胃腸の勝利よ。ふははは、どーだ牡蠣よ、まいったか!
帰宅する頃にはだいぶ元気を取り戻していたのですが。
「さすがにもう、牡蠣は嫌いになったんじゃない?」と周囲に笑われながらも、やっぱり嫌いにはなりきれない。
しばらくはもう食べたくないけれど、来年の冬にはまた「牡蠣食べたいよー」と叫んでいることでしょう(笑)
でも、もう牡蠣の食べ放題には行かないよっっっ。
コメントをお書きください