今回泊まった宿で、もしかして一番良かったかもしれないこと。
それは、宿のご主人おすすめレストランがどれも良かったということです。
ここのご主人はイスキアっ子ですから土地のことはよく知っているんですが、「経営者が友達だから」という理由だけでなく、「自分の宿の宿泊客を満足させるレストラン」という基準で店を選んでいるのがよくわかりました。
店を紹介するからには満足してもらいたい。
自分のところの大事な宿泊客なんだから、レストラン側にも良く扱ってもらいたい。
そんな気遣いがいっぱい。
私が着いた日は土曜日でしたが、「あ、土曜日ならあの店は混みすぎて扱いが悪くなるから止めておこう」とか、ちゃんと考えておすすめしてくれました。
そして、宿の名前を必ず店に伝えるように、とも。
宿の名前を出せば安くしてくれたり、何かしら特別サービスしてくれるように計らってあるんだそうです。
実際、宿の名前を出すと10%以上安くしてくれたり、特別な前菜を持ってきてくれたり、何かしら特別サービスが。
食べ終わって宿に帰ると、「どうだった?もし問題があれば俺に言ってくれ!」と事後チェックも欠かさないご主人。
「もし問題があるようならちゃんと向こうに伝えなきゃいけないからね。」と。
丁寧な心遣いに感謝です。
上の生牡蠣と、この魚介のリゾットは、イスキア港の海沿いのレストランで食べました。
このお店もそうだったけど、イスキアではとにかくアサリの美味しさにびっくりしたな!
あと、ムール貝も。
レストランの人に聞いた話だと、ムール貝はイスキアで採れるので、とっても新鮮なんだとか。
こちらはイスキアではなく、プローチダ島にて。
前にも紹介した、映画の撮影場所になった港のBarで食べた、自家製ティラミスです。
プローチダ島でゆったり育ったにわとりの卵をふんだんに使ってるんだとか。
とても素朴な味でした。
これはイスキア島・フォリオという町で適当に入ったレストランだったと思います。
残念ながら写真を撮らなかったんだけど、この店はとにかく前菜がすごかった!!
雨がふってきて寒かったので「もうどこでもいいっ」と適当に入ったお店で、店主が「じゃあメニュー見てる間に、とりあえず、簡単な試食程度に前菜でも持ってこようか?」というので、「うん、じゃあまぁちょっとだけね。」とお願いしてみたら・・・どどーん!
あまりの量と種類の多さに思わず笑いましたw
タコや魚のマリネ、地元の海で採れたばかりの小魚のフライ、タコの煮物、ムール貝、ecc...
思い出せないくらいの数がズラーっとテーブルに並び、「ちょっとって言ったじゃん!!」と大笑いです。
「もしやぼったくりレストランなんじゃ・・・」と俄にびびりましたが、どれも美味しくて、手が止まらなくなり(いや、口が)、気付いたら完食。
大好きなウニのスパゲティがやってくる頃にはお腹の空きスペースはかなり減っており・・・頑張ったけど完食できず少し残してしまいました。あぁ口惜しや!!
ウニのスパゲティもウニの量が半端無く、濃厚なソースで美味しかった。
気になるお値段も、別にぼったくりじゃなかったです(笑)
別に激安でもなかったけれど、ロケーションの良さを考えれば、まぁ妥当なお会計でした。
あの山盛りの前菜は、どうも雨でお客さんがまったく来ないので、暇つぶしに店にある物全部出してみた・・・という感じのようですw
地元の人たちが集まる店だから美味しいかなと期待していったピッツェリアがイマイチだったので、「せっかくナポリ湾まで行くんだから美味しいピッツァが食べたい」という野望を抱いていたcoccolobluはがっかり。
で、それなら去年食べて美味しかった店まで足を伸ばそうということになり、わざわざ車で往復二時間弱かけて、島の反対側の田舎まで行ってきました。
去年ここのピッツァを食べて、目から鱗が落ちたのをよく覚えてたんです。
うーん、美味しい!
やっぱりピッツァはこうでなくちゃ!!
店の人に「なんか見覚えある顔だけど」と言われてその記憶力にびっくりしつつ、真打ちピッツァ堪能させていただきました。
もし行く機会がある人のために店名を書いておくと、パンツァという町にある「リトローボ」です。
他の味も試しましたがシンプルにマルゲリータが一番美味しいので、是非試してみてください。
そして、今回の目玉は、なんと言ってもこの店との出会いでしょう。
これは宿のご主人に話を聞かなければ、自力では絶対到達不可能な店でした。
予約オンリー。
レストラン・・・らしき看板や店構え一切なし!!
というかcoccolobluには、普通の民家の入り口らしきものすら、地元の人に教えてもらわなければ発見不可能でした。
小さな小さな門でインターフォンを押し、「あのぉ、宿のフランコの紹介で今夜予約した者なんですけど」と話して初めて入門が許されるという、なんとも初心者には難しいお店です。
coccolobluは、いわゆる「敷居の高い店」というのはあまり好きじゃありません。
「店主のこだわりで客を選ぶ店」というのも嫌いです。
まさかそういうたぐいの店なのかな・・・とちょっと心配になりながら、ワイン畑に添った坂道を登っていくと・・・・
突然視界が開けて、農具や保存食品が並んだ素敵な庭にたどり着きました。
遠くに海も見えて、ブドウ畑からは爽やかな風が吹いていて。
いや、びっくりしたー!
写真撮ろうとしたんですが暗すぎたのと、私が興奮しすぎていて、まともに写っているものがありませんでした。。ごめんなさいっ。
素朴な木のテーブルの上に並んでいた大瓶の保存食品たちは、全部この店の家族の手作り。
彼らは畑も持っていて、店で出している野菜や、もちろん保存食品も、全部その畑で取れたものなんだとか。
店主が出てきて「さぁさぁ入って入ってー」と、案外に気さくな様子。
店の中に入って二度ビックリ!
意外に広い店内は、農具、ワイン瓶、麦の穂、鍋、その他様々な田舎の自然な物たちで飾られていました。
「ここはね、僕が買うずっと前から建っている農家の倉庫だったんだけど、一切改装したり手を加えたりせずに、置いてあった物はそのまま使うことにしたんだ」とご主人。
なるほど、どれも年代物です。
なんていうのか、まるで料理好きのディズニーランドのよう。
イタリア人にそう言うと、「ディズニーランドの物は本物じゃないじゃないか!こっちは本物だぞ!」と怒られちゃいますけどね。
席に着くと、まず赤ワインのボトルを一本持ってきて、注いでくれるご主人。
もちろんワインに選択肢などなし!従ってしちめんどくさいワインリストだとか、お値段表なんてものも、一切なし!!
というのも、ご主人の手作り、自家製ワインなんです。
これがなかなか美味しい赤ワインなんですよ^^
そして、「じゃ、前菜とウサギでいーい?」と。
そう、この店の名物はウサギ料理。
(補足。イスキアは島ですから魚料理が名物なのはもちろんですが、島の中央に大きな山もある風光明媚な島なので、実は山料理、特にウサギが名物です。ウサギちゃん嫌いな人ゴメンナサイ。でもウサギはイタリアの伝統料理です。)
この店はパスタやリゾットも激うまだと聞いていたんですが、残念ながらウサギがかなりのボリュームなので、この上にパスタも食べるのはおすすめしないとのこと。
Noooooooo!!!!!
今見たら、前菜の写真が一枚もない!!
きっと興奮しすぎて忘れちゃったんだなぁ。
前菜、これでもかっとどんどん運ばれてきて、ボリュームたっぷり、そして劇的うまさでした。
お野菜の新鮮さは言うまでもなく、ムール貝や、チーズ、フライものなど、どれも素材の味が活きていて、最高!
それに、たぶんシェフ(店主の奥さん)が外国人だからかな、イタリアでよく見かける前菜とは少し違っていて、アイディアが自由で新鮮で素敵でした。
奥様は多分、ポーランドか、その辺りの方だと思います。金髪の、はにかんだ笑顔が素敵な優しい雰囲気の方でした。
ここでも、あまりに次々と前菜が運ばれてくるので、思わず笑っちゃいました。
もちろん、苦笑ではなく、幸福感から来る笑いです。
で、遂にきましたうさぎ!
去年もイスキアで、それはそれは美味しいウサギ料理を堪能していたので、どんなものかなと思っていたんですが・・・一言で言いましょう、「人生最高の一皿でした」。
うっま~~~!!!!!
本来四人前だというウサギさんを、二人でどうにか平らげてしまいました。
この後、自家製のドルチェもいただいて、食後酒も飲んで、大満足!
お会計を頼んだら、レシートも何もないただの紙切れに、手書きで「50ユーロ」と書かれた紙を渡されました。
二人で50ユーロでこの内容。ワインもボトルで飲んでるんですから、イタリアでこれはコストパフォーマンス高すぎです。
大きな声では言えませんが、こういうお店はcoccolobluの密かな憧れです。
メニューも看板もない、極上のレストラン。
イスキアにまた行くことがあったら、立ち寄りたい場所が増えました。
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