前回はサンガルガーノの生涯について(ファンタジーを含めて)書いたので、今日はガルガーノ氏が遺した二つの「?」な物についてです。
サンガルガーノがその生涯を閉じた場所に建つRotondaに行くと、入ってすぐの所にその一つである聖剣を見ることができます。
こちらが、その聖剣。
え、がっかり?そうでしょ、確かにちょっと残念なたたずまいです。
というのも、今はプラスチックの覆いをかけられた上に、鉄の柵で囲ってあるんです。
柵はまだしも、プラスチックケースが・・・ねぇ。残念な感じ。
これは本によると1912年に、どこぞのバカが「俺はアーサー王じゃ!!」とか訳のわからないことを言って、無理矢理剣を岩から引き抜こうとしたらしいんですね。
このオバカさん、無理矢理引っ張った末に、地上に露出してる部分を折ってしまったんです。
もう!!!!
そのお陰で剣はセメントで固定され、プラスチックケースまで取り付けられたというわけ。
この剣については2001年9月に、科学調査が行われています。
剣の刃を取り出し、詳しく調査をしたところ、確かに12世紀の物であるということは証明されたようです。
焦点となったのは恐らく、どうやって剣を岩に突き刺したのかということでしょうが・・・こちらは謎のまま。
一つわかったことは、元からあった岩の割れ目に滑り込ませたというものではなく、まるで砂の中に剣を差し込んだように一分の隙もなかったということです。
うーん、謎は謎のまま、神秘は神秘のままということですね。
でもその方がいいんでしょうね、きっと。
そして、サンガルガーノはもう一つ、「?」な物を現代に遺しています。
それは・・・・
じゃん!
ズバリ、腕のミイラです(笑)
なんでだろ、coccolobluは昔、カッパのミイラというのを見に山寺に行って以来、どうもミイラを見ると笑いがこみ上げてくるんですよね。
まぁ、あんまり見ていて気持ちのいい物ではないですから、普通の若い女の子だったら「きゃー、いやー」くらいの反応をすべきなんでしょうけど。
さて、coccololuのミイラ談義はどうでもいいとして、こちらのミイラは伝説では「ガルガーノの聖剣を折ろうとして、オオカミに腕を食いちぎられた男」の腕ということになっています。
こちらも2001年の調査で、12世紀のものであることが確認されました。
どうもこの聖剣、触る者に災いをもたらすという伝説もあるようなんです。
え、それって聖剣というより、不吉な呪われた剣なんじゃ・・・?
2001年の科学研究チームの皆さんに、災いが降りかからなかったことを祈ります。。。。
それにしても、その男がどういう経緯で剣を折ろうとしたのか、何が起きたのか、非常に気になるところです。
晩年のガルガーノの生き方はかなり・・・気狂い沙汰だったようですから、ひょっとしてご近所問題とかで彼に腹を立てた周辺住民とかだったりして・・・。
その辺の経緯がわかる文献をご存じの方、是非ご一報ください。
どういう経緯だったにせよ、ミイラを見る限り両腕切り取られてますから、かなり同情を誘います。
さてさて、奇っ怪な物を見て知識欲も満たされ、美味しい田舎の空気を吸って心身共に癒された後は、やっぱり胃袋も満たしてあげませんと(笑)
そんな欲求にズドーンとドストライクな看板が、Rotondaから降りてくる道の途中に立っています。
「地元ワインあります」
行くっきゃないでしょ!
冒頭に載せた写真が、このお店の外観です。
ロッジ風のなかなかオシャレな雰囲気。
実はここに来るのは二度目です。
以前サンガルガーノに来た時も看板の誘惑に乗せられて、ワインを飲んで帰りました。
天気が良かったので外のテーブルで。
沈んでいく夕日を眺めながら、地元ワインを味わいます。
付け合わせは、様々なタイプのペコリーノチーズ盛り合わせ。
タマネギのジャムや蜂蜜を付けていただきます。
う、うま~。幸せ~~~!
最後に、ちょっとインフォを。
サンガルガーノは秋になると行きたくなるお気に入りの場所ですが、Rotondaの売店のおばあさんだけは、非常に口が悪いのでご注意を!
お店の中に足を踏み入れると、途端にだみ声で「何を買うつもりだいっ!」とか言われて毎回びびります。
初めて行った日はレジでいびきかいて寝てたし・・・商売する気、なし(笑)
パッと見、香水とか化粧品とか面白そうな物も売ってるけど、他の教会でも買える商品がほとんどですから、嫌な思いをしたくない人はここには立ち寄らないことをオススメします・・・残念だけどね。
それから、修道院を訪れる時、廃墟好きの方はなるべく平日に行かれることをオススメします。
私は前回平日に行ったので他に人が誰もいなくて廃墟感を満喫できましたが、今回は日曜日だったので多少観光客がいて、ちょっと雰囲気が変わっていました。
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matoka (木曜日, 04 11月 2010 04:34)
伝説って面白いですね。
写真もきれいだし・・・
最後のワインなんかも最高!(と思った)
平日のんびり行ってみたいなぁ・・・
coccoloblu (金曜日, 05 11月 2010 23:42)
motokaさん、
本当に、伝説って色んな要素が絡み合ってできていて、面白いです。
平日のサンガルガーノ、静かに空想に浸りたい時にはオススメのスポットです。
Austen (日曜日, 22 7月 2012 04:59)
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